空家の問題


これから増える現実

 空き家がニュースで取り上げられる機会が増えました。そこでひとり暮らしの50代女性Yさんの例を紹介します。

 Yさんは老前整理を始めようと考えていたところが、離れて住む父親が入院し母親と交代で仕事をしながら病院通いをすることになりました。

 Yさんは二人きょうだいで、頼りにしたい兄は仕事が忙しいという口実であてになりません。父が亡くなった後、母も体調を崩し施設に入りました。Yさんの施設通いは続きます。

 こうして数年後に母が逝き、残るは両親の家です。葬儀を終えた兄は家のことはYさんにすべて任すといいます。

 久しぶりに実家に帰ってみると庭は雑草が伸び、ゴミ捨て場のような有様でした。

 空き家になって10年近い木造の家は雨漏りがし、老朽化が進んでいました。おまけに生活用品がそのまま残されています。

 近所の人には「いつまでも放置しておかれると物騒で困ります。放火でもされたらと思うと、おちおち眠れませんよ」と言われました。

 兄に相談すると売ればいいと簡単に言います。

 ところが不動産屋に相談すると家を壊して更地にしてくれとのこと。

 家を壊すにはそれなりのお金もかかるし、その前に家の中の遺品を整理しなければならない。しかし思い出の品もあるし、何もかもごそっとトラックで運び出すようなことはしたくない。

 そこでひとりで休みの日に通い、半年がかりで遺品整理をし、解体業者に依頼して家を壊し更地にしましたが買い手がつかず途方に暮れています。

 他には遺品整理ができないから放置されている家や、取り壊しの費用がないから放置されている家、親族と連絡が取れない空き家もあります。

 荒れたゴミ屋敷というと他人事かもしれませんが、実家の問題として考えると現実味を帯びませんか。

『転ばぬ先の老前整理』より



ご参考までに

これは千葉で空き家問題の講演をしたとき使用したPWPです。

空き家等における千葉市の対応について(2016年10月講演)


問題別    


・なぜ片づけられなかったか⇒理由

・50歳からの暮らしを創造する ⇒老前整理のナッジA(自分史年表)

・家族のコミュニケーション⇒老前整理だからできる

・このままではものは増えるばかり⇒なぜ老前なのか

・未経験の老いることへの対策⇒老いを受け入れる

・「いつかやろう」を解決する⇒老前整理のナッジ@(カレンダー)

・安全について⇒暮らしと安全

・災害について⇒災害への備え

・ひとり暮らしになったら⇒老前整理をするために

・子どもたちに託すこと⇒仏壇や墓のこと

・子どものいないご夫婦⇒2人で今後の計画を立てる

・高齢の親の家の片付け⇒ゴミ屋敷にならないか心配!

・親の介護中⇒介護をしている人ほど、自分を大切にしよう!

・家族の遺品整理は一筋縄ではいかない⇒「もの」の整理「心」の整理

空家で困っている実例紹介

・体調がわるいとき⇒焦らない

・男性の老前整理⇒はじめの一歩