【記念品】




記念品は誇りでもある

                                    

 記念品といって、ぱっと思い浮かぶものは何ですか。この機会に何年も眠ったままの記念

について考えてみませんか。

 当時は誇らしかったものも今では色あせた思い出になっているかもしれません。

 こんなものまで取っておいたのかというものが出てきたらどうしますか。40年前には金

色に輝いていた陸上大会の優勝メダルも鈍く変色しているかもしれません。

 本当に大切な思い出の品ならば、手入れをしてきちんと保管しましょう。また記念品は

生活必需品ではありません。本人にとってはかけがえのない宝物だけど他人にとっては

値のないものが実情かもしれません。

 70代の男性Mさんは100を超すトロフィーを持っていました。

 箱に入ったトロフィーは押し入れに収まらず、庭に物置をつくりました。

 Mさんにとってはゴルフやボーリングなどでもらった自慢の種です。

 ある時、地元の新聞社が取材に来ました。八畳の和室でMさんのまわりにトロフィーを

すべて並べ、写真を撮り取材を受けました。

 家族も同席し、記者がMさんの息子に感想を聞くと「家族は迷惑しています」と答え、

横で妻もうなずいています。

Mさんは驚きました。まさか家族からそんな答えが返ってくるとは思わなかったからで

す。

 そしてトロフィーに囲まれた笑顔の自分の写真が新聞に掲載された時、決心しました。

トロフィーは全部処分し、この記事を額に入れて居間に飾っておくことにしました。

 押入れや物置にしまいこんでおくより、毎日目に入り、場所も取らず、家族も喜ぶ。

孫が友だちを連れてきたときに、友だちがその写真を見て「すごーい」とトロフィーの数

を数えているのを見て、これでよかったと思いました。



子どもたちの絵が捨てられない

 幼稚園の元園長の70代女性Uさんの悩みは、園児たちが描いてくれた絵です。

 卒園前に園長先生の顔をクレパスで描いてプレゼントしてくれた20数年分の画用紙が

部屋いっぱいにあります。

 親の代からの家はひとり暮らしには広すぎるくらいで、これまで置き場所に困ることは

なかったのです。しかしそろそろ有料老人ホームに入ろうかと考えた時、この作品を持っ

て行けないことに気がついたそうです。そこでUさんに質問しました。

「もし、大雨で雨漏りがして、絵が水浸しになったらどうしますか。一枚一枚ドライヤー

で乾かしますか」

少し考えて「捨てます」と答えたUさんにもわかったようです。記念品についても、 どれ

ほど大切なものか、もう一度考えてみてください。

『転ばぬ先の老前整理』より                                                           



 トロフィーが大切か、思い出としてのがんばったその時の自分、どちらを誇りますか。

トロフィーをを持った写真を撮っておいても、記録として思い出を残せます

                                                       



       

       


   

                                                                                                                                                   


                

             
                                                                                         







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